「画像優位性効果とモンタージュ理論」~人に伝わるポートフォリオVOL.19
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写真や画像の具体的なデザイン技法を学ぶ前に、画像に本来的に備わっている力を紹介します。
写真や画像は、紙面の印象を決定的に左右する要素の1つでもあります。
○画像優位性効果
情報は、どのような言葉よりも写真や図版のほうがより伝わり、
また認識されやすい傾向にあります。
これを「画像優位性効果」といいます。
一例として商品カタログを挙げると、
文章でどれほど詳しく商品を説明しても、
それだけで購入に踏み切る人は少ないのですが、
そこに商品画像が加わることで情報は最大限に活かすことができるため、
より一層、購入へ働きかけることができます。
このことからも、写真や図版の最大の役割は「イメージを具体化すること」だといえます。
↓
文字だけのデザインと比べ、
写真が加わることで目を引きつけ、瞬時に情報を伝えることが可能になります。
ディテール写真を追加するなど、写真情報が増えるほど、情報を最大限に伝えることが可能になります。
○モンタージュ理論とは
写真が読み手に与える印象は、1枚の写真でもある程度決定されますが、
同一紙面上に複数の写真を掲載する場合は、
写真の組み合わせ方やサイズ、配置方法などによって印象が大きく変わります。
モンタージュ理論とは、写真同士の関係性で状況を暗示させる技法です。
モンタージュとは、フランス語で「組み合わせる」「組み立てる」という意味です。
さまざまなカット(写真)の組み合わせで、多様な意味合いを生じさせる技法です。
○モンタージュ理論とストーリー
モンタージュ理論は、もともとは映像の編集技術に用いられていた技法であり、
今でも映画やテレビ番組でよく見られます。
例えば、ホラー映画などではよく
「シャワーヘッドのカット」の次に「ナイフを持った手のシルエット」を入れて、
次に「女性が悲鳴を上げている顔のアップ」を組み合わせることで、
実際に何が行われたかを具体的に見せることなく、読み手にその状況を想像させて体験させています。
下図を見てください。複数の写真を個別に見れば、
何の関係性もない写真ですが、同じ大きさにして揃えて配置すると、
写真同士の関係性が強くなるため、左から順に見ていくことで、
悲劇的な出来事が起きたような体験を読み手に与えることができます。
複数の写真を掲載する場合でも、配置場所やサイズをバラバラにすると、
写真間の関連性が弱まるため、そこからストーリー性を感じることはできません。
写真の大きさを揃えて配置すると、写真間の関連性が強まるため、紙面に1つのストーリーが生まれます。
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