「揃える」~人に伝わるポートフォリオVOL.13

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揃える

 

 

「揃える」ことは、前回の「グループ化」と同様に、とても大切です。

ここでは、揃えることの大切さと、揃える方法を解説します。

 

○少しのズレでも、デザインは崩れる

レイアウトの基本は「要素同士を揃える」です。

人は規則正しく整列しているものを見ると、

本能的に、「美しい」「きれいだな」と感じます。

そのため、図版や文字などをレイアウトする際は、

要素同士をきちんと揃えることが大切です。

揃えることでデザインに安定感や「まとまり」が生まれます。

紙面に動きや、躍動感をつけるために「あえて揃えない」ことはありますが、

この手法はあくまでも「揃える」ことをきちんと理解したうえで行うべきです。

人間の目や脳はとても優秀であるため、

ほんの少しズレているだけでも、すぐに違和感を感じます。

そのため、デザインを制作する際には、

ほんの少しもズレないように制作することをお勧めします。

「多少ズレていても大丈夫だろう」といった感覚でレイアウトをしていると、

いろいろなところで少しずつ綻びが生じ、

全体で見ると、とても「整然」とはいえない仕上がりになってしまいます。

 

○何を揃えるのか

デザインには「揃える要素」が多く存在します。

例えば、グラフと解説文、写真とキャプションといった、

ひとまとまりで扱うべき要素などが挙げられます。

また、要素間のアキ(余白)の幅を揃えることも重要です。

ただし、何の脈絡もなく、闇雲に揃えてはいけません。

前回の「グループ化」にもいえることですが、

揃えることによって「まとまり」が生まれるため、

関連性の高い要素同士を揃えることが必要です。

無関係な要素を揃えると、読み手にとっては

「わかりにくいデザイン」になってしまいます。

BAD …伝わりにくい

画像1

GOOD …伝わりやすい

画像2

複数の要素を揃えると、紙面に安定感と「まとまり」が生まれます。

このとき、要素間のアキ(余白)の幅もきちんと揃えるように注意してください。

BAD …伝わりにくい

画像3

GOOD …伝わりやすい

画像4

最初の作例では、揃えるポイントを間違っているため、

内容があいまいになり、安定感も感じられません。

この場合、「月ごとの推移」とそれを示す「棒グラフ」は、

左揃えにすることで関係性が強調されます。

また、配置されている2種類のグラフも揃えるべきです。

グラフ同士を下揃えにした作例からは、安定感が感じられます。

 

○どこで揃えるか

一口に「揃える」といった場合にも、「揃える場所」は1つだけではありません。

左揃え、右揃え、中央揃えなど、いくつかの場所で揃えることができます。

要素同士を揃える場合は、

それぞれにおいて最適な場所で揃えることが大切です。

また、下図にもありますが「間隔」を揃えることも重要です。

カタログのようにひと塊の要素を複数掲載するような場合は、

要素ブロック間の間隔を揃えるようにしてください。

画像5

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