「コントラスト(対比)後編」~人に伝わるポートフォリオVOL.14後編
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コントラストは、紙面をわかりやすく、
魅力的に仕上げるために欠かすことのできない、とても重要なデザイン手法の1つです。
○ジャンプ率とは
紙面上の「大きい部分」と「小さい部分」の比率のことを「ジャンプ率」といいます。
比率が高いことを「ジャンプ率が高い」、小さいことを「ジャンプ率が低い」と表現します。
紙面が読み手に与える印象は、ジャンプ率によって大きく変わります。
ジャンプ率が高くなるほどセンセーショナルな印象になるため、訴求力が高くなります。
一方、ジャンプ率が低くなると、静かで落ち着きのある印象になるため、
高級感のある紙面を演出できます。
○文字のジャンプ率
文字のジャンプ率とは、「本文のサイズ」に対する
「タイトル」「見出し」「キャプション」の大きさの比率です。
紙面上に目的や役割の異なる文字要素が複数存在する場合は、
それぞれの文字要素の役割を加味したうえで、
文字サイズを変えてコントラストをつけます。
適切にコントラストをつけて情報を階層化すれば、
読み手は迷うことなく読み進めることができるため、
「伝えたい情報」をきちんと伝えられるようになります。
注目を集めたい紙面では、タイトルや見出しなどのジャンプ率を高くします。
ジャンプ率を高くすると、読み手は紙面全体をさっと眺めるだけで読みたい情報を探し出すことができます。
文字を大きくする、というのはとてもシンプルな手法ではありますが、
瞬時に情報を伝えられるため、
雑誌の表紙や、新聞の見出し、広告など、さまざまな媒体で広く利用されています。
一方、読むことを前提とした書籍や、
ゆったりと読み進めてほしい紙面の場合は、ジャンプ率を低く設定します。
なお、文字に関してはジャンプ率に加えて、
書体の種類でコントラストをつけることも可能です。
設定する書体の種類によって読みやすさを与える印象は大きく変わります。
GOOD・・・
情報の優先順位にしたがって、文字の大きさに強弱をつけて情報をグループ化するだけで、
紙面にコントラストが生まれ、読みやすくなり、また情報を認識しやすくなります。
○写真・図版のジャンプ率
複数の写真や図版があり、かつそれらに優先順位がある場合は、
優先順位の高い写真を大きく配置することで訴求ポイントが明確になります。
また、ジャンプ率を高くすると、読み手の視線をコントロールすることも可能になります。
横組みの紙面を眺める場合、
人の目は通常左上から右下へと「Z型」に動きます。
掲載されている写真や図版が、並列で配置されている場合、
上の例のように視線は通常の動きをしますが、
写真や図版のどれか1つを大きくすると、
通常の視線とは異なった動きをするようになります。
文字にジャンプ率があるため、キレイにまとまっていますが、
写真がすべて同じ大きさであるため、デザインの訴求ポイントが明確に伝わりません。
文字、写真ともにジャンプ率を抑えて、
余白を利用して紙面にメリハリを与えています。
ゆったりと落ち着いた印象で、訴求ポイントも明確になりました。
文字、写真ともにジャンプ率を高くすると、
紙面に大きなメリハリが生まれるため、楽しげで、元気な印象になります。
訴求ポイントも明確です。
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